急成長を遂げる中で「全社採用を実現したい」という課題を抱えていた株式会社ダイニー。RekMAの導入により、採用担当者の業務効率化と選考品質の向上を実現。さらに、候補者への深い理解と効果的なアトラクトを可能にしました。
- 導入前の課題
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属人的な採用の課題とスケール拡大の壁
- 一人の採用担当者のノウハウに依存した属人的な採用活動を行っており、採用規模を急拡大する際の障壁となっていました。 さらに、選考における情報収集の品質にバラつきがあり、一貫した候補者体験の提供が難しい状況でした。
- 選んだ理由
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オファーと選考プロセスの型化による品質向上と効率化
- オファーの型化による品質担保と、効率的なオペレーションの実現。 さらに、選考中の情報収集の型化により、選考の質を高いレベルで均一化できると考えました。
- 導入後の成果・効果
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応募増加と内定承諾率維持を両立する選考最適化
- 月間応募数が2倍に増加しながらも、内定承諾率80%という高水準を維持
- 面接官一人あたりの業務時間を5-10分短縮し、面接の質を向上
- 選考初期から候補者の心境変化を可視化し、より効果的なアトラクトを実現
今回は、コーポレート本部 ピープル&カルチャーチーム マネージャーの宮田香さん(以下、宮田さん)、同チームの野島航さん(以下、野島さん)、取締役CTOの大友一樹さん(以下、大友さん)、そしてRekMAを通じて入社されたビジネス本部 アカウントセールスチームの西尾彩さん(以下、西尾さん)にお話を伺い、RekMA活用方法と導入によって得られた成果について詳しくご紹介します。
RekMA 導入理由・背景
HRチームの体制を強化し全社採用へ
—ダイニーでは、どのような課題認識からRekMAの導入を決めたのでしょうか。
宮田さん:HRの体制が少人数で、しかも新しいメンバーが多い状況でした。1人の担当者にノウハウが集中していて、その人の丁寧な対応により高い内定承諾率は実現できていましたが、それがスケールできないことが課題でした。
また、組織を急成長させながら全社採用を実現したいという思いがありました。そのためには、エージェントに依存せず、リファラルやダイレクトの比率を上げながら、自分たちでコミュニケーションをやり切る必要がありました。
—具体的にRekMAのどのような点に可能性を感じられましたか?
宮田さん:元々スライドで作成していたオファー資料の中で表現したいことが、RekMAの項目に全て含まれていたんです。例えば、なぜ入社してほしいかや、候補者のキャリアにとって当社がどう良いと考えているかといった項目です。
ツール化することで表現の型ができ、スライド作成の手間なく一定の見た目のクオリティも担保される点も魅力でした。URLだけで送れる手軽さと、クオリティを両立できると考え、導入を決めました。
RekMA 導入後の成果・効果
月間応募数2倍増でも、内定承諾率80%を維持
—導入後、採用KPIにどのような変化がありましたか?
宮田さん:最近の資金調達のリリースやメディア露出の増加により、月間の応募数は2倍に増加しましたが、RekMAの活用により、80%という高い内定承諾率を維持できています。
メディア露出の増加により、選考数が増えているにもかかわらず、選考途中の辞退率も変化していません。経営の考えや会社のビジョンをよく理解した上での応募が増えたこともあると思いますが、”候補者の意向に合わせた選考設計ができるようになった”ことが、この結果につながっていると考えています。
導入成功のポイント
RekMA導入成功は、プロジェクト化とCSの手厚い支援
—RekMAの導入をスムーズに進められた要因は何でしょうか?
野島さん:導入を成功に導くためには、受け身の姿勢では組織のコミットメントは上がらないと考えました。そこで、リクルーターチームの目標に組み込み、しっかりとプロジェクト化をしたことが大きなポイントでした。 具体的には、情報蓄積のタイムラインを設定し、蓄積した情報に基づく改善サイクルを回すことを明確にしました。
また、RekMAのCSチームには我々リクルーターと同じレベルでRPO会社へのオンボーディングもサポートいただき、情報の質を均一に保つことができました。人伝てですと情報密度が下がり、コミュニケーションやオペレーションのミスが発生しやすいですが、CSチームに直接レクチャーいただくことで、その課題を解消できました。
導入後の具体的な変化
面接官やリクルーターの業務が、1面談あたり5-10分短縮
—RekMAの導入前後で、どのような変化がありましたか?
野島さん:導入前は完全に属人的な採用活動で、アンケートなどの定型的な情報収集の仕組みもありませんでした。また、エージェント経由の候補者の場合は一定の情報が得られますが、それ以外のケースではHR担当者が個別に介入してヒアリングする必要があり、その内容や質にもバラつきが生じていました。
RekMAの導入後は、採用チャネルに依らず選考初期からの情報収集が標準化され、他社の選考状況や年収などの聞きづらい情報も漏れなく収集できるようになりました。面接後のフォローアップの時間も1面談あたり5-10分程度削減され、1日4-5件の面接をこなすような面接官もいたため、負担が大きく軽減されました。 また、各リクルーターがアンケート結果に基づく考察 (候補者ごとの申し送り) を確実に対応できるようになったことも良い変化です。
面接官視点のRekMA
候補者の心境変化を可視化し、アトラクト力を強化
—面接官としての視点から、どのような変化を感じていますか?
大友さん:導入前は、候補者のレジュメと前面接官からの申し送り情報のみを頼りに面接の準備をしていました。特に見極めきれなかったポイントや、候補者の今後やりたいことについては注意深く確認するようにしていましたが、情報の質や量にはバラつきがありました。
RekMAの導入後は、選考のステップごとに候補者の心境の変化を追えるようになりました。例えば、カジュアル面談、1次面接、2次面接と進むにつれて、当社の魅力をどう感じているか、不安に思う点は何かという変化を時系列で把握できます。これにより、まだ十分に伝えきれていない当社の価値を次回の面接でフォローするなど、より戦略的なアプローチが可能になりました。
—候補者のアトラクトや不安解消に向けて、どのような工夫をされていますか?
特に力を入れているのが、「当社に入社しない理由を全て潰す」というアプローチです。候補者それぞれの不安ポイントは異なりますので、一つ一つ丁寧に対応していきます。例えば、「このポジションで本当に活躍できるだろうか」という不安を持つ方には、具体的なポジションとミッション、現在の組織の状況、そして何が足りていないのかを丁寧に説明します。その際、社内で使用している組織図や、社員のインタビュー記事など、候補者の理解を深められる資料は可能な限り共有するようにしています。
他社との選考状況についても、より戦略的な対応が可能になりました。当社の選考が早い段階から志望度が高い場合は入社可能性が高く、逆に他社が上位の場合でも、当社の強みと候補者の価値観が合致している場合は、後からでもアトラクトの余地があるというパターンが見えてきました。
意向度の変化を可視化できることで、次の面接官への申し送りもより正確かつ効果的になりました。経験や感覚に頼るのではなく、データに基づいた選考進行が可能になったことは、大きな変化ですし、このような深い理解に基づいた面接準備は、RekMAなしでは実現が難しいと感じています。
RekMAを体験して入社された方の声
「ここに入社したい」即決の決め手に
—実際に選考を受けられた立場として、RekMAを通じた体験はいかがでしたか?
西尾さん:他社ではなかった体験で、非常に印象的でした。何を求められているのか、何を評価されているのかが明確に分かり、認識の相違がない状態で面接に臨めたのが良かったです。
面接後は、自分の話が正しく伝わったかどうか不安でしたが、評価点がまとめられたメッセージを受け取り、安心感を得ることができました。また、選考途中や、入社後に聞きたいことを事前に質問できるアンケートがあることも、とても良かったと思います。
特に印象的だったのは、なぜ私に入社してほしいかという項目が2ページにわたって書かれていたオファーレターでした。それを見た瞬間に「ここに入社したい」と確信し、他社の選考を辞退して即決で承諾を決めました。
RekMAに期待すること
今後の展望について
—最後に、今後の展望についてお聞かせください。
宮田さん:RekMAのデータを活用することで、候補者の意向に合わせて選考のリードタイムを短縮できると考えています。また、数は少ないものの、辞退の理由についても深掘りし、さらなる改善につなげていきたいと思います。
さらに、他社の選考と比較した際の優位性を判断する材料としても活用し、意思決定までのスピードを上げることで、内定までの転換率向上を目指していきます。
全社採用の実現に向けて、今後もRekMAを効果的に活用していきたいと考えています。